これは、日経新聞が主催する女性向けのセミナーで、各方面の女性を招き、様々なトピックで講演を行うものだ。以前より興味のある回に応募して、色々な人の話を聞く機会として活用している。今回の講師は尾原蓉子さん。現IFIビジネススクールの名誉学長であり、日本のファッション業界の祖を築いた1人である。旭化成に初の女性大卒として入社し、米ニューヨーク州立ファッション工科大(F.I.T)へ留学、商品企画室長、人材開発部長を歴任し、現在良品計画の社外取締役なども務めている。
まず、御歳70歳とは思えないそのピンッとはった姿勢に若々しい語り口。どう見ても50代、せいぜい60代前半である。会場を見渡すその目には、本当に一人一人の顔が見えているんじゃないかという気迫というか、気持ちを伝えようとするパッションが伝わってくる。
今回は、16歳で交換留学生に選ばれ、1年間のアメリカ留学を体験した高校生の体験から(その当時、氷川丸で渡米したというから、驚きである)、現在のファッション業界への教育に携わるまでの経緯をお話しながら、自身の体験を通して学ばれた「キャリアの創り方」のヒントを参加者に伝えてくれた。私が彼女のお話の中で心に残ったのは、以下の通り。
1:キャリア=プロセス
キャリアとは、一生続く自分の成長、発展のことであり、行き着くゴールでもなければ、目標でもない。自分物語を創りだすプロセスである。
2:Control your destiny, or someone will.
自身の人生の主役であれ、他人の責にすることなく、自分自身の選択、人生に責任を持ち、自分の人生を開拓せよ、ということでしょうか。
3:We have nothing to lose.
やって失うものはない、だったらダメ元でチャレンジしよう。
4:すぐれたキャリア創りのための重要な姿勢(尾原さんの資料より、⇒後が私の理解)
1)主体性を持ち、発揮する、自分の考えを持つ
⇒ブレない自分軸を持つ
2)ポジティブな姿勢=I can do it.スピリット
⇒まずは挑戦を恐れず、チャンスを楽しんでみる
3)目的/目標を持って始める
4)優先順位を明確に=キャリアの過程により
⇒子育て、自己開発を優先する時期もあれば、仕事を優先する時期も、柔軟に順位に対応して、その時の選択に全力投球、その時間を楽しむ(ご主人の転勤時は、家族同居のポリシーを貫き、姫路から新幹線通勤をしたというからスゴイ。それを理解、サポートした家族もスゴイ。)
5)問題解決アプローチ=Win-Win
⇒二者択一に悩む前に、三つ目の選択肢がないのか、新たな選択肢を創りだすことによって、周りも自分にも利益をもたらす解決案を探す努力を惜しまない
6)時代の認識/理解、一段階、二段階上の視点を
7)現場主義
8)責任感=当事者力
⇒自分は関係ないではなく、自分には何が出来るかの姿勢、視点で主体性を持って動く
9)多様な交遊/ネットワーク=広い視野、幅広い情報
⇒年代、性別、国籍、業種、立場に関係なく様々な人の話を聞き、否定/判断することなく、様々な意見を受入れ、理解するOpen Mind な姿勢
10)コミュニケーション=聞く力、相手を理解してから理解される
⇒なんで分かってくれないんだろう?という疑問を持つ前に、まず、自身が相手を分かってあげているのか、その視点を忘れずに
他にも、彼女が今までに出会ってきた人々の中で、一般的に成功したと思われる人が持っている、考え方/資質/能力/習慣のポイントもなるほどね〜とうなずく内容になっており、ここで紹介したいのもやまやまだが、要は”人間力”に秀でた人とでも言えるかもしれない。
を持つ人に関して説明した内容に非常に重なる部分が大きいように感じる。
”人間力”は、様々な経験を通してじっくりと形成されていくものなのだろうが、今後、この言葉
が、ビジネスにおけるキャリア形成のみならず、「どう生きるか」ということを語る上で、
キーワードになってきそうな気がする。
>1:キャリア=プロセス
返信削除キャリアとは、一生続く自分の成長、発展のことであり、行き着くゴールでもなければ、目標でもない。自分物語を創りだすプロセスである。
なるほど。やはりプロセスを大事に楽しみながら、その事で誰れかを幸せにできたら良いね。確かに優先順位も大事ね。いろんなセミナーに参加していてほんと、偉いよね、自分磨きをわすれないヒロベーさん、敬愛します。
そうなのよ、私も「キャリアとは一生続く自分の成長であり、発展のこと」という言葉が今回一番心に響いた。前々から分かりかけていた答えが腹落ちした感じです。10年後、20年後、自分物語がどうなっているのか、お互い楽しみだよね。AiさんにまたStoryを書いて、記録していただかなきゃ。
返信削除70歳の輝く女性ってとても魅力的ですね。一生勉強するという姿勢って大切よね。Hiro-beiさん、本当に沢山のセミナーに参加していて感心です。
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