2010年3月29日月曜日

容姿は大事なものでしょうか?

発売されたアエラの最新号、読んだ方もいらっしゃるでしょうか?
注目はファッションブランドPradaの訴訟問題。争点は、会社側がブランドとして容姿に問題があると考えるスタッフに退職を強要した、スタッフに自社製品の強制購入をさせ、売上の水増しをしたなどである。これが事実か否かは裁判で明らかになることであり、訴えた側と訴えた会社側の主張が真っ向から対立するため、どちらの主張が正しいか分からないが、「容姿」に関してちょっと考えさせられた。

興味ある方、コチラをどうぞ→http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100315109.html

一般に優れた容姿が業務の一貫として考えられる仕事も世の中には結構ある。
モデルや芸能人に始まり、ホステスさんや、客室乗務員だってそうだろう。確かに高級ブランド店の販売員も、ブランドイメージを上げるには、キレイな人がいたほうがいいだろうし、いわゆる受付嬢だって、キレイな人がする仕事として上げられるだろう。アナウンサーやキャスターだって、声よりテレビ映りが大事だし、市議だってあれだけキレイだと世界に知られる存在になる。メディアをにぎわすのは美人+専門家の方々だ。西川先生だって、女医だけではなく、美人な女医だから(あ、あとあのキャラ)あれだけバラエティに出ずっぱりなのだし、キレイでいると何かと得をすることも多いだろう。美人でなくとも出来る業種は山ほどあるが、美人でないと就けない仕事は、もうその時点で狭き門であり、いわゆる憧れの職業なのかもしれない。

でも、容姿ってそんなに大事かしら?と思うのである。
容姿は大概両親から受け継いだものであり、その人のアイデンティティの一部でもあるわけで、他人がそれをその人の仕事の能力の価値判断とするのは違うのではないかと思う。もちろん、前述のように、容姿がいいことが前提の仕事は確かに存在するワケで、私もそうだが、書類選考の写真で落とされ、能力どうのこうのの話にもならないこともあるワケで。逆にそれはそれで、最初から、「いやいや君はちょっとね」と諭されるわけだから、まだ思いやりがあるのかもしれない。何が言いたいのかちょっと分からなくなってきたが、つまり、「容姿端麗+仕事が出来る」のが一番かもしれないが、「容姿端麗+仕事はイマイチ」よりも「容姿は普通+仕事が出来る」方がずっとずっと仕事人としてプロフェッショナルではないかと思うのだ。容姿も確かに磨けば向上する、だが、その向上には整形手術をしない限り、限度があるが、仕事のスキルや技術、能力、そして何より情熱の向上は限りがない。あの永森さんだって言っている、「人の容姿の差は1:5、意欲の差は1:100にもなる」あ、間違えた、「人の能力の差は1:5」だった。。。。

女性の購買構造の原動力として「憧れ力」を常々申し上げてきた。
あのハリウッドスターが使ってるバッグだからこそ、持ちたい、買いたい。あのモデルが着ている服だから、着たい、ちょっと高くても買いたい。それは「憧れ力」から「これを着ると彼女のようになれるかも」という「勘違い力」に代わり、消費へ繋がり、世界のファッション市場を動かしているのは明らかだ。でも、店員さんのようになりたいっと思って購入に至る憧れ力は制服を着ている販売員に感じるだろうか?少なくとも私は感じない。美人受付嬢がいる会社から製品を購入したいと考える取引先客はいるだろうか?まあ、その受付嬢に恋した営業担当がいる会社ぐらいだろう。で、それは長いおつきあいに発展するだろうか?いやいや。
やっぱり、自分がキャメロンディアスになれると思わせてくれる接客が出来る店員さんがいいし、受付の対応ひとつにしても確実で、細やかな心遣いが出来る方の方がいい。それがその仕事に求められる一番大事なことだと思う。

もちろん、仕事をするうえで、最低限のマナーとしてのファッションやメーク、清潔さというのは必要だ。でも、容姿を重要視することに、私は抵抗がある。人は結局年を取れば皆同じだ。シワやシミ、背中は曲がり、足の細さや太さ、長さなんてどうでもよくなる。年をとった時に、チャーミングな笑顔を周りに日々振りまける、そんな美しさを持てる人になりたい。

まあ、イオンクレンジングマシンを買ってせっせと美顔に努力している私が言うのも説得力はありませんが、ね。。。


感じる心、チョットスランプ

最近アウトプットよりインプットな傾向だ。
昨年までは、あれこれブログに書き留めたい事柄やアイデアが満載だったのが不思議なくらい。「出す」ものがない。

その反対に読書や映画、ビデオ鑑賞など、INな作業に時間を費やすこの春である。
そう、頭と身体がアウトプットを拒否しているのだ。何でだろ?とふと考える。おそらく昨年末に異動となり、業務中はもちろん、業務以外でもせっせと必要な知識を身につけていかなければいけない状態。仕事でインプットしてるんだったら、アウトプットしたくなんないかってゆーとそうでもない。大体ブログなんかでアウトプットすることって、プライベートでインプットしたものを出す作業なワケで、仕事で疲れた心と身体に(まあたいした仕事もしておりませんが)プライベートでインプットする余裕はなく、INな日々が続くわけである。まあ、仕事を通して感じたり、得たことを出せばいいのだろうが、チョットお疲れなのか、感じる心がスランプのようで、「あ〜、これは知らせたいな〜」というアイデアが沸いてこないのだ。

こんな時は、こもるのが一番。そのうち、復活するでしょう、感じる心。
桜も開花したことですから。それにしても、この寒さは反則です。花冷えとは言ったものです。

2010年3月22日月曜日

Nippn Brand Meister: 漆


英語でJapanと称される漆。
先日漆作家の先生による漆に関する講義を受けてきた。

そもそも、漆の木からどうやって漆を採取して、その液体をどのようにして作品や漆器類に使われるのか、様々な技法から、漆の産地まで色々なお話を伺うことが出来た。
驚いたのが、現在国内で流通している漆の殆どが中国などから輸入された輸入品で、国産の漆はわずか1〜2割に満たない流通量だという。伝統技能である漆塗りでも、国産で補えることが出来ず、中国に頼らざるを得ない状態であることに驚いた。何でも漆を採取する職人さんは、1年で400本もの木から採取する作業を行うが、実際に1本から採取できるのは、180cc~200ccのわずかな量らしい。先生が持ってきて下さった、歯磨きのチューブのような容器に入った生漆の量で、国産だと1万円ほどという高価なものだそうで、「絞り出して大事に大事に使ってます」という言葉が印象的だった。

漆器の特徴はその美しさ以外に様々だが、中でも抗菌性にすぐれているという。
だから、昔からお正月のお惣菜は、漆器に入れて保存をされていたのではないかというお話に、昔の人の知恵ってすごいなと感心しきりだった。

そんな中、一番心に残ったのが、道具のお話。
漆器塗りには数々の道具が使用されるが、その道具の殆どは、漆器作家自ら作ることが多いという。もちろん、自分が使いやすいように自身で作りたいという点もあるのだが、現状道具を作る職人さんがわずかしかいないという問題もあるからだという。筆屋さんは京都に2〜3軒、中でも貴重なクマネズミの脇毛を使った筆を作れる筆屋さんは京都に1軒しか残っていないらしい。また、余分な漆をこそぎおとすヘラのような道具は、クジラから作られる。もう手に入らないのは言うまでもない。

 
需要が少なくなった現代、供給もその変化にともない衰退していくのは、ある程度いたしかたない現実ではあるが、こんなにも美しい漆器類がなくなってしまうのは、日本人として悲しいこと。さすがにじゃあ、自ら職人となって伝統をつなげていくことは出来ないが、せめて一消費者として、伝統工芸品を購入、実際に使うことで、支えることをしていきたいと思う。
↓ということで購入したお椀。
マットな仕上がりの、普段使いにぴったりなお椀です。

ココで購入しました

衣替え:靴編

東京で桜の開花も宣言されたことですし、今日は天気もいいですし、衣替えをすることにしました。といっても、クローゼット内全ての衣類を交換するには、ちょっと早い気もします。
ということで、まずは靴のみ衣替え。

この秋冬大活躍したブーツ達に「お疲れ様〜」とお礼を言いつつ、まずはブラシで表面の汚れをよく落とします。この作業が大事で、汚れが付着していると、カビの胞子がそれら汚れをエサに成長し、次のシーズンに箱を開けるとカビだらけな〜んてことにもなりかねません。その後、汚れ落としとカビ防止剤が入った溶剤で全体をよく拭き取ります。そして、栄養剤が入った溶剤を塗り、表面を柔らかい布でふき、風を通して乾かし、その後箱におさめます。

この秋冬、仕事でもプライベートでも苦楽をともにしたブーツ達。ちなみに、私は一応ファッション業界勤務のため、一般OLの平均ブーツ保持数よりも、ちょっと多めかもしれませんが、ひかないでください)
次シーズンも、足下から支えてくれるように、「ありがとう」とつぶやきながら押し入れにしまいました。

ウワサの鳩山会館



鳩山さんが首相になってから観光のメッカとなった鳩山会館。
先日音羽を訪れる機会があったので、ついでにちょっと寄ってみた。お屋敷の中に入るには500円の閲覧料金が必要なので、お屋敷前で記念撮影してタッチして帰ってきました。

表の玄関から、お屋敷まで、坂道の私道が続き、白い鳩が舞う大きなお屋敷が出てきます。
洋館の佇まいは、現鳩山さんのおじいさまの時代に思いを馳せるような、歴史を感じさせる雰囲気が漂っておりました。私道は季節の花々が彩りを添えていて、桜のつぼみも膨らんでいました。開花まであとチョット。

2010年3月16日火曜日

Best Buy Item


最近のBest Buy Itemを忘れないうちに紹介したい。
大体Bic Cmeraに行って興味をひくものが何もないということはありえない。今回も、Bic Cameraで出会ってしまった。

1:HITACHI イオンクレンジング器 フェイスクリエ
2:フィリップス ソニケア 電動歯ブラシ

1は、コットンを黒い円の部分にセットし、拭き取り用化粧品をセットし、微電流でイオンを発生させて汚れを落とすというもの。店頭で試して驚きの汚れ落ちに感動してアマゾンで購入したもの。5000円チョットでした。
普通の化粧水では汚れはここまで落ちませんが、拭き取り用化粧品を使用すると、お風呂でクレンジング、洗顔をした後にも関わらず、うっすら汚れが付着します。どんだけ普段汚れてるんだ?と驚きますよ。で、その後に化粧水でパッティングすると、化粧水のしみ込みが違います。毎日は肌に負担をかけそうなので、週に3日をめどにやってるところです。肌の調子もなかなかよいです。


2は、歯医者の帰りにBic Cameraにより、ポイントが結構たまっていたのに気をよくして購入したもの。オムロンや、ブラウンなど、色々なものが出ていますが、中でもソニケアの「歯医者さんがすすめる電動歯ブラシNO1」という宣伝文句にガッツリはまって購入。ブラウンのゴツイタイプも汚れ落ちの面では気になりましたが、振動がイマイチ激しいようで、ソニケアにしました。以前安価なタイプのものを使用してましたが、スグに飽きて使用しなくなってしまったので、今回はそれなりのものを購入し、歯医者に通うことのないよう未然に防ぐ努力を日々したいなと。
使い心地はなかなか良いです。磨いた後はツルツルです。ただし、奥歯の細かい部分が磨きにくいことや、買えブラシが高額な部分がチョット惜しい気がします。

今は身体のお手入れもデジタルな時代なんですね〜。

2010年3月8日月曜日

読書と睡眠の密接な関係

眠りにつくために読書する人もいれば、読書で眠りを妨げられる人もいる。

先週の私はまさに、後者の方だった。
ダヴィンチコードで有名な作者、ダンブラウンの「ロストシンボル」が発売され、早速木曜、会社帰りに上巻を購入し、帰宅早々読み始める。ちょうど夫が出張中のため、タイミングもよく、一人本に集中できた。気付くとすでに2時過ぎ、「あ〜、あとちょっとなのに。。。」とそのまま寝てしまった私。翌日寝不足のまま会社に出かけ、上司や同僚のランチの誘いも断り昼休みは残りのページをくくるのに費やした。仕事が終わると、出かける予定も何のその。本屋に直行し、下巻を購入する。そして金曜の夜から土曜の朝方まで、ワシントンDCを舞台としたフリーメイソンと象徴文字、暗号の世界に没頭した。

おかげでここ数日ずっと寝不足だ。
だが、こうやって寝不足になるくらい読まずにいられない本が少くなった今日このごろ。
寝不足読書体験は、年に数回の贅沢な時間の過ごし方だったりする。


骨折

かれこれ3週間前になるだろうか?
先日足の小指を骨折した。

その日、昼から出かける予定の私は、朝シャワーを浴びて、ガウンを探していた。そうだ、いつものとこにかけてるんじゃなくて、リビングにあったわ、と思いだしつつ、濡れたまま急いで取りにいこうとしたところ、「ギャーッツ」と私の声が家中に響いた。足がすべってそのまま素っ裸ですってんころりんと転んでしまったのだ。

その時、足の爪をぶつけて半はがれ状態となり、その痛みに「ぐあ〜〜〜〜〜〜っつ」と声にならない声でもがく私。ところが、このとき小指をドアにひっかけ折っていたらしい。小指の痛みよりも爪の痛みにもがきつつ、出かけようと必死な私。眉間にシワをよせつつつ化粧をし、でかけるべく靴を履こうとするも、パンプスはもちろんのこと、ヒールのない乗馬型のブーツも痛くてとてもじゃないが、足を通せない。ようやくはけるのがムートンブーツであることが判明したが、その日のコーディネートをムートンブーツに会わせてやり直しである。

予定の時刻を30分ほど超えて出かけるが、一歩一歩が痛い、ツライ。足をひき、ひき、その日一つ目の用事を終えて、夫と待ち合わせ、2つ目の用事へ向かう。大事をとって帰宅したほうがいいという夫のアドバイスも聞かずに、2つ目の用事は立食パーティー。ワインでも飲めば爪の痛みも感じなくなるだろうと、単純な考えで過ごすこと1時間。すると、足をかばって立ち続ける姿勢に今度は腰が痛んでくる。こりゃ〜、いかんわ、と帰宅した。

爪の痛みはワインがきいたのか(?)、大分収まり、大丈夫じゃない〜。と思っていたが、小指周辺が紫に変色している。あれ〜?と思いつつ、翌日病院に行くと、「折れてるね〜」とのこと。「ちょっと外向きになってるから内向きにしないとね〜。」とグイッと小指の方向を直され、「イテテッツ」とその時ようやく小指の痛みを自覚した。なんでも大人になってからの骨折は治りが悪いらしく、全治2〜3ヶ月かかるとのこと。完治までは6ヶ月もかかるらしい。「てことは、牛乳いっぱい飲むと違いますか?」とお約束の質問をしてみると。「いや〜牛乳で早く治るってのは聞いたことないね〜」と快活に教えてくれた。結局、添え木をすると、靴が履きにくくなるので、となりの指を添え木代わりにしようということになり、隣の指とともにテープでぐるぐる巻きにされた。「はいっ。お大事に〜!」え、これだけ?
自慢じゃないが、この年になって初めての骨折である。骨折治療がどんなもんかが良く分からない。だが、ようは固定してくっつくのを待つのだそうだから、どう考えてもこんなもんだろう。だとしたら、案外カルシウムを積極的に摂取するのもあながち間違ってはいないんじゃないかい?と思いつつ、毎週通院してくっつき度合いを確認している私である。
骨なんて、折るもんじゃない&結構簡単に折れるもんだ。

皆さんも気をつけてくださいね。

2010年2月28日日曜日

だから女性は欲張りである

ここ数週間の通勤のお供本がコレ。「ウーマンエコノミー 世界の消費は女性が支配する」( マイケルJシルバースタイン、ケイトセイヤー著)まず帯に「全世界の消費の64%は女性!」と書いてあり、「女性は欲張りな生き物」が持論の私としては、無視できない。

感想としては「でしょ〜、そうでしょ、皆そう思っているでしょ?」といった感じ。
まったくもって意味不明な感想だが、つまり日頃思っていることが、ボストンコンサルティンググループによる女性の消費/意識調査で明らかになったということ、そして自分が日々感じることが実際は、国を超えて様々な人々が感じているのだという大きな共感を得られたということだ。

内容としては、世界40カ国1万2000人の女性を調査し、その調査から、6つのライフスタイルに分け、それぞれの消費動向や人生の価値感など、傾向や問題を分析している。その中から国やライフスタイルを代表する女性のインタビューを紹介しているのだが、この代表者が所得層が高く、高学歴のエリート女性が多いのが、若干調査としては親近感を失う感はある。だが、各国で女性に支持を集めるブランド、メーカーを紹介し、支持を得る理由や背景に関し、分析、紹介しているのがおもしろかった。ちなみに、日本はユニクロだった。

印象に残っているのが、第11章の「世界のための『もっと』」で紹介されている、「女性はいろいろなものを望んでいる。時間を浮かせ、人とのつながりを深め、個人的な満足感を与えてくれる製品やサービスを求めている。しかし、それだけでなく、もっと大きな目的を持ち、何かを達成し、創造性を育みたいとも望んでおり、加えて、自分が買うブランドやその会社には何らかの方法で広く世界の役に立ってほしいと思っている。」という部分だ。確かに自分の母もそうだったが、日頃教育や地域のボランティアなど、自分の家庭やコミュニティを超えた部分で「もっと」役に立ちたいという気持ちを持って、活躍している人が女性には多いかもしれない。あのブランジョリーナだって、ブラットピットはどっちかというと、アンジョリーナジョリーに引っ張られて国際支援活動をしているようだ。私はまだまだ自分の仕事や家族のことで精一杯なレベルだが、確かにいつか人に役立てることが出来る人になりたいと思っている。こういった女性の熱いパッションがちょっとづつ、世界をいい方向に変えていけるといいのにな〜と、もっと大きな家にすめるといいな〜というレベルの期待を思いつつ、いやいや、世界消費の64%を支配しているわけですから、案外結構いい方向にすでに女性が影響を与えているのかもしれません。

最後に、55ページ目に書いてありました。「女性は欲張りだ」と。
だから私が言ってるじゃあないですか!と本に共感ツッコミをしたのは言うまでもありません。

どの時代も人って案外変わらない

知り合いの人が山崎豊子作品にはまっているのを知り、自分も今一度日本の大家と言われる人の作品を読もうと思いついた今年。昨年末から今年始めまで体調をくずし、家でおとなしくする日々も続き、読書にはうってつけのタイミングだった。さて何を読むかと近所の駅前にある小さな書店に入るも、揃えている本は限りがある。どうせなら単行本がいいだろう。日本の大家といっても、夏目漱石や太宰治はちょっとガラではないし。かといって今更村上春樹を読み始めるのもいまさら感がつきまとう。う〜ん、お。司馬遼太郎なんてどうだ?「龍馬がゆく」なんて、とってもタイミングとしてはいいのでは?と文庫本を探すも、全8冊の長さにたじろぐ自分。
う〜ん、セッカチーフな自分としては、やはりもうちょっと早めに結末が分かるものでないと、夢中になりすぎ、日常生活に支障をきたすだろう、、、。ウ〜ン。とうなることしばし。
ようやく松本清張作品に的を絞ることになった。

もともと小さい頃から推理小説が好きで、小学生からルパンシリーズ、中学生からアガサクリスティーの作品を読破してきた。松本清張なら飽きることなく読めるだろう。ということで読む事6冊。やはり推理小説はおもしろい。どうなるんだろうというワクワク感と、想像力を掻き立てられる描写が、次へ次へとページをめくらせる。読んだのは、

ゼロの焦点 (先日映画化されましたね)
十万分の一の偶然
天才画の女
蒼い描点
点と線

松本清張初心者の私が語るのも何だが、彼の作品はその時代を背景にしつつも、人間の持つ欲や悲哀、愛をテーマにしていて、時代を超えて胸を打つのだ。全て昭和の時代を背景にしているが、昭和初期の高度成長に突入した時代でも、戦争の悲しい過去が発端の話や、昭和半ば、各家庭にテレビが普及した頃のテレビ視聴率をめぐる謎など、その当時の時代が鮮やかに描かれている。大体電話だって昔は電話局に電話して、申し込みをしてからつないでもらうなど、今からでは考えられない通信レベルだったし、電報が最短の連絡手段だった。そんな中でも、人は、プライドだったり、出世だったり、見栄だったり、欲だったり、愛のために犯罪をおこしてしまう。そんなところが、時代を超えて読み継がれるゆえんなのだろう。また、これら作品はそれぞれの業界の裏側をかいま見れる面白さもある。その時代それぞれの松本先生が疑問に感じた部分を犯罪をからめた物語で問題提起しているところが、また、次の本に手をのばしたくなる理由かもしれない。

個人的には、テレビ番組の視聴率管理の方法というミステリーを明らかにするうちに、殺人事件にいきつくという「渦」や、人気作家の代作の謎を若手出版編集者コンビが追いかけるうちに、恋愛に発展する「蒼い描点」なんかが、読んでいて業界や、その時代の恋愛なんかがかいま見れておもしろかった。

読み出すと、まず家事やブログが手につかなくなるタチなので、ひとまず連休まで推理小説は休止にしよっと。でも皆さん、冬の夜長にワインと松本清張、結構はまりますよ!


2010年2月14日日曜日

しょっぱいバレンタイン


今日はバレンタインデー。
いつもは義理チョコをいただき、うれしい帰途に着くお父さん方も、今年は日曜日でがっかりか?それとも、お返しをせずにホッとしているところだろうか?

夫はチョコレートが好きだが、今回はしょっぱいケーキを焼いてみた。
去年本屋で購入したまま、ずっと使わなかったケーキの本。これはレシピブックの他に、シリコンのパインドケーキ型と、木のスプーンがセットになっているもので、本屋にクッキンググッズ?という意外性がウケ、購入にいたった。先日これでチョコとコーヒーのケーキを作ったが、この本のレシピで面白いのが、しょっぱいケーキだ。

しょっぱいケーキといっても塩辛いわけではなく、ベーコンやチーズが入ったお食事マフィンのようなおつまみケーキである。ケーキスライスにワインという組み合わせでピクニックに出かけるようなイメージだろうか。
今回は、マッシュルームとハムのレシピを参考に、ベーコンとマイタケ、バルメザンチーズでアレンジしてみた。
             ↓初回のチョコとコーヒー    ↓マイタケとベーコン
   
中々美味しく出来上がったと、ワイン片手にむしゃむしゃ食べた私だが、出来立てのケーキからただよう舞茸の香りに夫はとまどいを隠せなかったようだ。「このケーキ、甘くないよ!」と驚いていた。やっぱりケーキはケーキらしく甘いのがよかった?


2010年2月7日日曜日

贅沢のイイワケ

 

六本木のミッドタウンに用事があり、その帰りがてら、リッツカールトンのラウンジで1杯飲みに行った。このラウンジは45階にあり、夜景がとてもきれいなところだ。ラウンジにするか、Barにするか迷ったあげく、生演奏を間近で楽しめるラウンジでお酒をいただくことにした。
ちなみに、ここのBar、名前が「The Bar」である。潔すぎて、カッコよすぎて、腰が引ける。ここで働くバーテンダーの方も、名前がプレッシャーにならないか、心配、っていうか余計なお世話である。

で、ゆったりとしたソファー席に身をしずめ、女性ジャズボーカルに耳を貸しながらも、どこか気がひける。前回このホテルに滞在した際、このラウンジを訪れなかった理由は「価格」である。ミュージックチャージが2500円に、カクテル各種が2000〜2500円。2人で1杯ずつ飲んでも1万円の計算だ。う〜ん、特別な理由がないのに、こんな贅沢をしていいのだろうか?という疑問が浮かんでくるのである。そこで、夫に質問してみた。
「たまにはこういう贅沢をしてもいいよね」
「うん、いいんじゃない?」
「だってさ、こういう時間でやっぱり必要だと思うのよ。」
「ふ〜ん、じゃあその必要と思う理由を3つあげてみなよ。」
「分かった。え〜っと、まず楽しい、単純に。で、美味しいお酒と音楽を楽しむことで心の余裕を持てる。う〜っん3つ目は。。。。」
「芸能人に会えるとか?」
「違うよっ、えっ、どっかに誰かいる?」
とキョロキョロする私。落ち着いて考えると一つ目も2つ目も一緒のことだ。楽しい時間が心の余裕というか、休息となる。3つ目をあげるなら、一流のサービスに触れるということだろうか?もちろん、高級、高額な場所が必ずしも一流のサービスを提供してくれるとは限らないが、だが確かにいただいたWhite Ladyと女性シンガーの歌声はすばらしかった。

ノロけているようで恐縮だが、夫いわく、理由の3つは「大切な人と美味しいお酒と素敵な音楽」だそうだ。理由のような理由でないような、ていうか、それって高級ラウンジでなくとも良いのでは?と最後まで贅沢へのイイワケに悩む貧乏性の私である。

さすがは外食界の雄

 
何気にミーハーな私。
新しいものや場所、食べ物は結構早めに試してみたい。てなワケで、早速マックのNYバーガー、食しに駅前のマックに夫婦で走りました。ところがどっこい、やっぱり早い人は早いんですね〜。すでに売れきれ、いたしかたなく、フィレオフィッシュセットを頂きました。フィレオフィッシュ、好きなんです。あのカロリーはいただけませんが、白身のお魚とタルタルソース、美味しいですよね。最近は美味しい本格的なハンバーガーをいただけるレストランが増えてきましたが、フィレオフィッシュサンドをいただけるところは中々ありません。

で、夫婦仲良くポテトをつついていた時のことです。食品業界で働く夫は色々気になるらしく、今日もポテトのパッケージをなにやら解体し始めました。私はポテトをトレーに並べて、好みのポテトの条件を一個ずつ選り分けながらブツブツ唱えていると、「おっ、お〜!」と夫から歓声が。
「何何?」
「これ、見てみてよ、このパッケージ、互い違いで印刷して紙の無駄を最低限になるよう、考えられて、作られてるよ!」
確かに、表の淵部分は裏側淵部分のカーブにピタリと合います。これはひょっとして。。。と今度は二つ横に並べてみると、確かにぴったりと凹凸が当てはまるのです。
この感動は大陸移動説を知った時以来?!

=>=>
さすが、マックはこういうところから徹底して効率化を計ってるね〜と感動しつつ、実はこういう部分でどこの業界でも同じように行われていたりするのです。でも工場見学などで説明を受けるのと、何気なく自分で気付くのとでは説得力が違うというか、感動が違います。そして、この気付きも2人でポテトをつついたから発見できたワケで、一人でひとつのパッケージを見ていても気付かないワケで。一人で気付かない「気付き」に気付いたマックでのひとときなのでした。

2010年2月2日火曜日

ゆ〜きやコンコン、あられやこんこん(ですっけ?)

いや〜、昨日は降りましたね〜、雪。
思わず夜、年甲斐もなく夫と雪合戦&雪ダルマを作製してしまいました。実際ダルマは夫が作り、私は口部分の人参製作のみですが。季節を楽しむひとときを過ごしました。温暖化でひ孫の代に「おばあちゃんが若かったときはね〜、雪が降って、ダルマを作ったんだよ〜」な〜んて語ることがないよう、温暖化阻止に思いを馳せる今日このごろです。



おしゃれって難しい?

先日、とある集まりに参加して参りました。
あ、別に宗教とかじゃあありません。変なサイドビジネス関連の集まりとかでもございませんので念のため。

大体平均年齢45歳くらいでしょうか?ほとんどが男性で、30〜45名ほどの集まりだったでしょうか。タダ飯目的で参加した私ですが、そういった普段仕事では見られないタイプの集まりに興味津々で参加者を見渡しておりました。そこで気付いたのが、全体的に「地味」ということ。
まあ、何も派手になろと言っているのではないのですが、ファッションで主張する部分というか、ファッションで伝わる個性というものが感じられないのです。あまりに「無難」で「とりあえず」な色と形の集まりに、もったいなさを感じるとともに、まだまだ日本のファッションビジネスもこれからだなという開拓スピリットまでふつふつと感じてしまう次第でした。

日本は洋服を着るようになってからの歴史はまだ浅く、着物の歴史のほうが長いくらいですが、それにしても、女性のファッションのレベルは随分と向上したように感じています。
でも、男性は中々難しいようで、特に結婚して家庭に入ると「休日のお父さん」ファッションになってしまうのが残念なところ。家庭を持つと衣類にお金をかけることが出来なくなるのも分かりますが、ユニクロや無印なんかで組み合わせれば、それなりの着こなしも出来るもの。
おしゃれをすると気持ちが上がる、足取りだって軽くなる。胸を張って歩くその姿に奥さんだって気持ちがあがります。お子さんだってカッコいいパパに惚れ直すことでしょう。そう、おしゃれで家族の絆も深まります(?)。バレンタイン前に、ぜひ「ファッションの力」を感じるおしゃれに挑戦してみてはいかがでしょう?

おしゃれに挑戦したいあなた(男性ね)、こちらのサイトのおしゃれスナップを参考にしてみては??? さすが恋愛の国、イタリア。男性もファッションで個性を主張するのが本当におじょうずですね。特に、渋めな50代男性のイキなジャケット&巻物の着こなしには脱帽です。

2010年1月24日日曜日

風邪をバカにしちゃ〜いけません

昨年12月より風邪を煩うこと4回目。
実に平均2週間に1回は風邪っぴきの状態である。
今回はミーティングの最中に声が出なくなった。。。

年末年始は弊社、最も忙しい時期、プライベートでも忙しい時期だ。そのうえ今回は正月明け早々、海外本社への出張(つーか研修?)のため1週間時差ボケと戦い、帰国後も時差ぼけと戦うこと1週間、「だから身体が疲れて免疫落ちてるんだってば〜」と身体が悲鳴をあげたようで、声がでなくなった。

熱はそんなに高くないので(38度まで上がらないと結構平気)、週末ともなると青空広がるこの天気、あ〜出かけたい。でもダメダメ。一昨日から声が出ない状態が続いている。そろそろ回復してもいいころだけど。ということで、ブログに書きたいネタも満載だが、今日はこのへんで。皆さんも風邪にはくれぐれも気をつけましょう。


2010年1月5日火曜日

祝!一周年 + 一日

一緒にブログを始めた友人の1周年記念投稿を読んで今更気付いた。
そうだ、昨日がスタートしてから1年目だったわ、と。
スタートダッシュは早いが、何事も飽きっぽい私が1年続けられたなんて、これは自分で自分を褒めてあげたい出来事である。エライぞ、ひろべー!

ここらで去年の目標対評価をしたいところだが、ちょっとそれには時間がかかるのでまた今度。
じゃあ代わりに今年の目標を掲げたいところだが、それも時間がかかるのでまた今度。
と、どんだけ時間がかかるんだor今急いでる感丸出しなのも今年最初の投稿にしてどうかと思うので、年末に聞いたチョットいい話を紹介しよう。

年末、異動で色々お世話になった人事のWさんとランチをした。彼女は3ヶ月前にグループ会社から異動してきたばかりで、異動前の仕事も引き続き抱えつつ、新たな業務も把握しきれないまま繁忙期を迎え、若干お疲れ気味のようではあったが、お世話になったお礼を述べるとうれしそうに笑ってくださったのが、こちらもうれしかった。初めて面と向かってお話するので、どういう経歴の方なのかと、彼女のことを知りたくなり、卒業後、どういったキャリアを経てきたのか伺ってみた。そうすると、以外なお話を伺うことが出来た。

現在の彼女のポジションから、さぞや華麗な職歴を誇る方なのではないかと思っていたら、卒業後の最初の配属先は厚木の工場の給料担当だったという。今でこそ、システムが入っているが、当時は1人ずつ勤怠データをインプットし、電卓片手に必死に集計をし、プリントされた給料明細をミシン目に沿って切り離す作業を毎月毎月行っていたらしい。そのころ時はバブルまっただ中で、都内でOLライフを満喫する友人達を尻目にせっせと厚木へ片道2時間半をかけて通った彼女の1年目はボロボロだったようだ。前職の先輩からの引継ぎもままならず、新卒の右も左も分からない状態で、あらゆるミスというミスはやり尽くしたという。
「給料明細がマイナス標記になっちゃったおばちゃんが、真っ青した顔で駆けつけてきたりね、毎月25日が来るのが嫌だったな〜。明細を配って歩くでしょ?デスクに戻ってくる前に問い合わせの電話が鳴りまくってる状態で。失敗ばっかりしてたな〜。」
その失敗オールスターの状態を1年続けた後、2年目になり業務を知り尽くした彼女は、工場のスタッフに可愛がられるようになったということだ。そんなキャリアを経て、夫の転勤にともない専業主婦キャリアを満喫していた北海道の彼女のもとに、一本の電話がかかってきたという。
それが、今の会社の人事スタッフからの誘いの連絡だったのだ。

彼女は新卒時代から、当時の上司につれられて様々な人事関連の交流会に顔を出していたという。そこで出した名刺の数、いただいた名刺の数はかなりのものだと推測される。彼女はそこで数回であった方には毎年必ず年賀状を出していたそうだ。専業主婦となっても継続したそのお付き合いがこうして花を結んだようだ。私も彼女を誘った人事担当者を知ってはいるが、直接お話した機会は、う〜ん、1回しかない。彼女いわく、ずっと前から人事担当者の交流会の中でも目立った存在だっという。その彼に関する逸話にもまた感心してしまった。
「私が感動した彼のスゴイところは、名刺を全てとっておいているところなのよ。彼ほどになると尋常ではない数を保管、整理しないといけないわけだけど、彼のスゴイのは、それぞれ転職や異動して変わった名刺をその人ごとに時系列にとっておいているところ。私がこの会社に入った時、彼が『君のはコレ』って見せてくれた時には鳥肌がたったわ。」

普通自分の前の会社の名刺は取っておかないだろうに、それを他人から、「君はこのキャリアを経て今、ここにいるんだよ」と名刺を通して言われたのだ、カッコイイではないか!
長い付き合いになっても、時節のご挨拶を忘れない彼女と、それぞれのキャリアを名刺を通して記憶し、忘れずに大切にする彼の話に、「お付き合い」の大切さと、「お付き合い」を大切にする大切さを知った年末でした。いいお話を聞けたことに感謝。

どうぞ2010年もこのブログを宜しくお願いします&皆様にとって幸多き年となりますように!

厚木で働く彼女の日々を想像すると何故かこの曲が浮かんできた