話をもとに戻そう。何故そんなに絶え間なく欲するのか?「見栄」なのか?それもあるかもしれない。だが私は本当の理由はこれだと思う。「自信」ではないかと。
人は誰でもよく見られたいし、より美しい自分でいたい。仕事だって頑張りたいし、頑張った分、評価してほしい。去年の自分より今年の自分はより成長していたいし、いい妻でいたいし、いい母でありたい。クラフトマンシップやデザインの極みである高級なバッグが似合う女でいたい。欲張りな女性は思うのだろう、高級バッグが似合う女性になりたい、と。
似合う自分になってから手に入れる人ももちろんいる。でも多くの女性がそうなりたいと思い、せめて形から入ろうとするのではないだろうか?だから、高級バッグに夢中になるのは年齢を重ねた人よりも、20代から30代の人に多いのかもしれない。
誤解しないで欲しいが、私は高級バッグを買うことに何の引け目も、悪いことだとも全く思わない。むしろ、少しづつお金を貯め、ボーナスを使って、清水買いをしたバッグを手にした女性を見るととってもうれしくなる。彼女達は美しいものを手にした喜びと、自信でキラキラと輝いていて、とてもきれいだと思うのだ。 映画版Sex and the Cityで、キャリーのアシスタントのルイーズは、1ルームのフラットにルームメイトと3人で住んでいるにも関わらず、Louis VuittonやCHANEL,GUUCIの高級バッグを持ち歩いている。もちろん、自身で買えるわけもなく、レンタルしたものだ。セントルイスから上京してきてマンハッタンで暮らす彼女にとっては、一種の戦闘服なのか、あるいは精一杯の背伸びなんだろう。そのうち、ルイーズが故郷に帰ることになったとき、キャリーはおもむろにLouis Vuittonのバッグをクリスマスギフトとして渡すのだ。そのときのルイーズのうれしそうな表情。「私も自分だけのLouis Vuittonをついに手に入れたの!」という喜びと自信にあふれたとってもチャーミングな笑顔だと思う。
ファッションのパワーを信じさせてくれる一場面だった。
一方で、「自信」を他に見いだそうとしている人もいる。
誰って、それは、わ、た、し♥
気色悪い書き方で恐縮だが、現在奮闘中である。私は収入の関係上、高級品を買うことは出来ないが、高級品を手に入れること=「自信」「満足」とは限らないと身をもって感じたことがある。
数年来ずーっと欲しかった時計がある。女優の天海祐希がドラマで身につけていたFredというフランスの宝飾ブランドの時計だ。テレビでそれを一目見た時から恋に落ちた。「これだ!」と。色といい、形といい、まさに私好みで、これをつければ天海祐希になれると本気で思った。(私のかん違い論に関しては「女とは勘違いと思い込みの生き物である」の回を参照ください)
数年思いつづけ、でも手が出ず、何か大きな人生の節目に自分へのお祝いとして、そのとき手にいれようと考えていた。それが、思いがけずにParis出張の際買ってしまったのだ。聞けば、その製品はすでに廃盤で、在庫も1点しかないという。「ひろべーさんのために残ってたんだよ」という上司の押しにあっさりと負け、買ってしまった。今しかないと思った。帰国後、早速身に付けてみて驚いた。「あれっ?あんまり感激がない。」そう、あんまりうれしくないのである。もちろん今でもその時計は好きで大切に使っているが、自分の感情を冷静に分析して理解した。
私が欲しかったのは、時計そのものではなく、何かを成し遂げた証が欲しかったのだ、と。
目標達成の象徴であった時計が、あっさりと手に入ってしまったことにより、その時計は欲しかったころの魅力を失ってしまったのかもしれない。
だから今は物はいらない。時間と、努力し続けられるハート(意志)と能力が欲しい。
いや、努力し続けられるハート(意志)だけでいい。(時間と能力はある程度お金で買えるけど、意志の力はお金では買えないし、誰もが持っているものではないでしょ?)
そう思ってこのブログを続けていたりします。
皆さんにとって、バッグの数はいったい何の数なのでしょうか?
微妙な存在として紹介されちゃいましたが、素敵でしょ?↓
<ひろべーデータ>
運動;スクワット100回 腹筋50回
勉強;Online 英会話1クラス
体重;49.1kg
"My own Louis Vuitton!"のシーンね。あと、婚約指輪をみせて、"It's not rented"も可愛かったね。この時計素敵ね。頑張った自分へのご褒美と、手に入れるまでの努力か。恋愛のようですね。
返信削除素敵な時計だね!淡いピンク色かしら?私も社会人になって初めてのボーナスで買ったオメガの憧れの時計を今でも大事に使ってます。
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